About

1.設立趣旨

そもそも空間の美しさと、消費エネルギーに関係があるとは思いもよりませんでした。阪神大震災や東日本大震災の経験が、建築家の職能を通して何かできることはないかと考えるきっかけとなりました。デザインによって消費エネルギーが減っていく社会をつくりたい。

設立から5年が経ち、デザインによって消費エネルギーが減ること、またそれがあたりまえの社会をつくることは可能だと考えるに至りました。消費エネルギーを削減すると、快適性が向上したり、生産性が向上したりするファクターXが起こることも分かってきました。

我々は、美しくて燃費の良い建築モデルを提案します。つまりそれは既成概念を変えるデザインとなり、批判的な視点を加え、社会の方向性を生み出すことになると考えます。また、その新しいデザインを技術の1点突破ではなく、枯れた技術の水平思考により、ローコストで実現させるべきと考えます。

バウ・フィジックとは、ドイツ語で建築物理学。居心地の良い空間や消費エネルギーの省力化を実現するための基礎となります。その概念をベースに、デザインとラボ機能をハイブリッドさせたチームによって、新しい建築モデルを作るという趣旨を込め、バウ・フィジック デザインラボという社名にしています。



2.実践するデザイン

我々の基本的な姿勢は、課題を解決するのではなく、課題を発見する。未来を予測するのではなく、並行世界を提示する。買ってもらうデザインではなく、考えさせるようなデザイン。常に現状に対するオルタナティブ・デザインを提示したいと考えます。

一般的な建築のプロセスは、予条件→設計→施工→運用です。我々は、予条件に基づき設計することだけがデザインと考えていません。予条件を問い直す、運用面から課題を発見する、設計プロセスの設計、それらもデザインの対象として捉えています。施工そのものは行いませんが、施工においても課題を発見し、施工者とノウハウ共有することもデザインの対象と考えます。

例えば、温湿度や消費エネルギーの実測、快適性と省エネ性の両立という新しい現実を伝える販売ツールの作成、オーバーヒートを抑制するインテリアデザインのガイドライン策定、アンケートやビックデータの解析などもデザインの対象としています。


3.デザインを拡張するラボ

1)人工環境と自然の融合

風・熱・光・エネルギーのデザイン

ファクター4の実現(豊かさを2倍/環境負荷を半減)

空気や光を構造化するインテリア

2)コミュニケーションデザイン

不動産供給システムの更新(ESG投資/SDGs/GB認証)

制度設計の翻訳(建築物省エネ法/BELS/CASBEE)

コミッショニング(販売ツール/実測/ワークショップ)

3)既存建築物の延命

快適性と省エネルギー性の実現によるストック価値の向上

ハード/ソフト両面から環境を制御する仕掛けづくり


2018年1月

BAU PHYSIK DESIGN LAB

共同主宰 二瓶 士門

設立

2012 年7月2日

業務内容

建築の企画、設計及び監理

建築の省エネルギー・快適性の評価及びコンサルティング業務

不動産の運用に関するコンサルティング業務

不動産の売買、仲介、斡旋、賃貸及び管理

家具類の企画、立案、製造及び販売

所属団体

日本建築学会

空気調和衛生学会

東京建築士会

東京青年会議所

office photo : 森田純典 / morita junten